胃がん手術後に転移しやすい箇所と再発率はどの位?
胃がんは、がんの中では、治療による効果が出やすいとされています。しかし、手術後に転移するケースがないわけではありません。手術後に転移しやすいのは、どこでしょうか?どの位の割合で再発するものでしょうか?
早期胃がんの手術後の再発率は1~3%
早期胃がんでも、胃を大きく切除して、リンパ節の2群まで郭清する、いわゆる定型手術を行うケースがあります。その場合、手術後の再発率は、1~3%と報告されています。
胃がんが再発する時期は、手術後の1年以内が、最も多いとされています。再発症例の約8割は、手術後の2年以内に起こると言われています。
最も多い転移先が腹膜!腹膜転移はステージ4
再発による死亡率は、報告されているところによると、18.5%。そのうち、最も多いのは、腹膜転移です。41%を占めます。
胃の表面の粘膜に発生したがんが、胃壁を突き抜けてしまうほどに進行した時、胃の周りの腹膜に転移しやすくなります。内臓を包んでいる腹膜のあちこちに、散らばるように転移するため、切除手術は難しくなります。ステージ4にあたります。抗がん剤治療が中心になります。
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血行性転移で多いのは肝臓!血行性転移もステージ4
腹膜転移についで多いのは、血行性転移です。胃がんが進行して、胃壁の中へ入ってしまうと、胃壁にある血管から血流に乗って他の場所に移動してしまうことがあります。それを血行性転移と言います。血行性転移は、32%と報告されています。
血行性転移で最も多いのは、肝臓です。血行性転移が起きた場合、全身の他の場所にも、転移がある可能性があります。手術で全てを取り除くことは、難しくなります。ステージ4にあたります。抗がん剤治療がメインになります。
ちなみに、胃がんの再発で、局所再発は、14%。遠隔リンパ節転移が9%。残胃再発と言って、胃がんの手術で切除し残した胃に、胃がんが再発したケースは4%と、報告されています。
今回のまとめ
早期胃がんの手術後の再発率は、1~3%。再発症例の約8割は、手術後の2年以内に起こると言われています。再発で最も多いのは、腹膜転移。全体の41%です。ついで多いのが、血行性転移の32%。血行性転移で多いのは、肝臓です。腹膜転移も血行性転移も、ステージ4にあたり、抗がん剤治療が中心になります。
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