s状結腸癌のリンパ節転移の確率!転移が起こったら生存率は0%?
S状結腸は、大腸の中で、直腸に並び、癌が出来やすい部位です。ただし、早期に発見すれば、治療後の生存率は、きわめて良いとされています。
ステージ1では、術後の5年生存率は、100%。ステージ2でも、5年生存率は、94%とされています。5年生存率が、低下するのが、ステージ3。ステージ3は、リンパ節転移が見られるのが、特徴です。
癌が小さくてもリンパ節に転移が見られたらステージ3
ステージ2とステージ3を分けるのは、癌の大きさではありません。どんなに癌が大きくても、癌が大腸の壁だけに存在していれば、ステージ2です。
反対に、癌がきわめて小さくても、癌が大腸の壁にとどまらず、その周りのリンパ節に転移していたら、ステージ3になります。
ステージ3は、転移したリンパ節の数によって、さらに細かく2段階に分けられます。転移したリンパ節の数が、3個以下ならステージ3a期。4個以上ならステージ3b期です。
リンパ節転移が起こる確率は10%前後
S状結腸癌を含む大腸癌は、その大部分が潰瘍限局型です。つまり、潰瘍のようなものが出来、その周りに癌が防波堤のように出来るのが、潰瘍限局型です。潰瘍限局型の多くは、顕微鏡で観察した時に、形が明瞭で、はっきりと形が成熟した細胞が、癌化したものとされています。
リンパ節転移は、比較的少ないと言われています。粘膜下層に浸潤する癌には、10%前後の確率でリンパ節転移が起こるとされています。
ちなみに、S状結腸癌が発見された時、どのステージだったかを調べたところ、日本では、ステージ1で発見された人が25%。ステージ2が28%、ステージ3が34%、ステージ4は13%と報告されています。
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ステージ3の治療は手術の後に補助化学療法が奨められる
日本では、S状結腸癌が見つかった時点で、ステージ3という人が、全体の34%を占めます。ステージ3の治療は、外科手術です。癌が粘膜下層に浸潤していると、内視鏡治療では癌が残ってしまう危険性が高くなります。
そのため、開腹手術が選択されます。手術で切除したリンパ節に癌の転移が確認されると、ステージ3です。
ステージ3の術後の5年生存率は、ステージ3aが71.4%。リンパ節転移が多いステージ3bは56.0%です。転移が多いと、5年生存率は下がります。もちろん、生存率が0%ということはありません。
リンパ節転移があると、術後、再発予防のために、補助化学療法が、奨められます。S状結腸癌で補助化学療法を行うには、腎臓や肝臓といった重要な臓器の機能が、保たれていることが必要になります。
治療法には、内服、持続静脈投与、注射があり、内服と持続静脈投与や注射を組み合わせることもあります。補助化学療法は、6ヶ月行うのが一般的です。
今回のまとめ
S状結腸癌を含む大腸癌は、リンパ節転移は比較的少ないと言われています。粘膜下層に浸潤する癌には、10%前後の確率でリンパ節転移が起こるとされています。
リンパ節転移が確認されると、ステージ3です。ステージ3の治療は、開腹手術です。癌細胞がある、S状結腸とその周りのリンパ節を切除します。術後の5年生存率は、ステージ3aが71.4%、ステージ3bが56.0%です。術後は、再発予防のために補助化学療法が奨められます。
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