潰瘍性大腸炎の便移植費用!実施している病院は多い?
潰瘍性大腸炎は、近年、患者が増えている病気です。治療法が確立されていない、指定難病の1つで、長期にわたって治療が必要になります。
治療法の1つとして、試験的に採用されるようになってきたのが、便移植です。
便移植とは、どのような治療なのでしょうか?費用や実施している病院について、まとめてみました。
腸内細菌叢のバランスを整える治療
潰瘍性大腸炎の原因は、解明中ですが、考えられる原因の1つに、腸内の細菌が不足しているということが、あげられています。腸内細菌叢のバランスの乱れが、潰瘍性大腸炎の原因の1つとされています。
便移植は、正式には、便微生物移植と言います。健康な人の腸内細菌叢を移植することによって、腸内細菌叢のバランスを整える治療法です。具体的には、健康な人の便を医療用の生理食塩水と混ぜて、フィルターでろ過して、最大300gほどを注射器に取ります。
取った液体を、移植者の大腸に直接散布するのが、便移植です。便を移植できるのは、配偶者、および、2親等以内の家族に限られます。
世界各国で60年ほど前から実施されています。多くの実施例が報告されていますが、重い副作用の報告は、現在のところ、ありません。
安全性の高さから、医療現場で注目されている治療法です。国内では、2014年3月から実施されるようになりました。
スポンサーリンク
診療試験を始めている病院が増えている
便移植は、欧米での成功率が90%を超えると言われています。重い副作用も報告されていないため、国内でも、便移植の診療試験が始まっています。
便移植の治験を受け付けている病院として知られているのは、慶応義塾大学病院です。
また、順天堂大学医学部附属病院、千葉大学医学部付属病院でも、便移植の診療試験を行っています。治療として、すでに便移植を実施している病院には、京都健康クリニックがあります。
費用は、88~120万円とされています。
便移植は、潰瘍性大腸炎の他に、過敏性腸症候群、難治性便秘、重度の下痢や腹痛などに悩まされるClostridium difficile感染症などの治療にも有効とされています。
また、腸内細菌叢に生じた異常が影響していると考えられている、肥満・糖尿病・多発性硬化症・パーキンソン病などの症状改善にも役立つと期待されています。
今後、治験を実施する病院が増え、治療を行う病院で必要になる費用も、安くなるかもしれません。
→潰瘍性大腸炎だと保険の加入は無理?手術後5年以降だと入れる?
今回のまとめ
潰瘍性大腸炎は、原因がはっきりしない、非特異性炎症疾患と言われています。現在、考えられている原因の1つに、腸内の細菌の数が少ないことがあげられています。
腸内細菌叢のバランスを整えるため、健康な人の腸内細菌叢を移植するのが、便移植です。
すでに60年ほど前から世界各国で実施されている方法です。欧米での成功率は、90%を超えると言われており、安全性が高いことから、国内でも、2014年3月から実施されるようになりました。
現在、便移植の治療を行っている病院は、京都健康クリニックで、費用は88~120万円とされています。
スポンサーリンク
↓ ↓ ↓
関連記事
- PREV
- 潰瘍性大腸炎とクローン病の違いを比較!
- NEXT
- 子供の盲腸の手術費用!日帰りで終わる?