十二指腸ポリープの治療!切除したら確実に助かる?
管状になった臓器に発生する隆起性病変が、ポリープです。胃や腸にできるポリープの多くは、良性と言われています。
ただし、すべてが良性というわけではありません。
中には、悪性のものもあります。そのため、ポリープが見つかったら、がん化していないか、慎重に判断し、必要に応じて、切除することが必要になります。
切除が検討されるのは1cmを超えたもの
十二指腸ポリープの多くは、ブルンネル腺腫と呼ばれる、良性のものです。がん化することは、非常に稀とされ、小さなものは、経過観察で大丈夫とされています。
がんとの区別が難しくなるのは、大きさが1cmを超えたものから。1cmを超えた十二指腸ポリープは、治療の可能性が出てきます。
医師の判断によって、治療と経過観察のどちらを選択するかが分かれるのが、1cmを超えた十二指腸ポリープです。大きさが2cm以上のものは、切除されるのが、普通です。
十二指腸ポリープは、胃に出来たポリープと比べると、がん化する可能性が高いとされています。
胃に出来たポリープでは、大きさが3cmとか4cmになると、がん化するものがあるとされています。それに比べると、十二指腸に出来たポリープは、より小さな段階から、がん化の可能性が生じると言えます。
十二指腸がんの約80%は、十二指腸ポリープからがん化したものとされています。そのため、十二指腸ポリープは、ポリープが2cm以上の大きさになると、治療するように勧められることが多くなります。
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がんの治療につながることもある
十二指腸ポリープの多くは、良性と言われています。ただし、悪性のものも、時にはあります。
そのため、ポリープを切除する際、生検を行い、病理学的診断をします。そこで、悪性とされたら、ポリープを取るだけでなく、十二指腸がんの治療を受けることになります。
非常に早期の場合は、今日では、内視鏡を使った手術が行われています。ポリープに茎があるタイプだと、内視鏡的ポリープ切除術で、切除が行われます。
茎がないタイプでは、内視鏡的粘膜切除術(EMR)が適応されます。EMRでは、ポリープのある粘膜の下に生理食塩水を注入し、ポリープを持ち上げ、盛り上がった状態のところに、スネアと呼ばれるワイヤーを掛けます。
そして、高周波の電流を流して焼き切ります。
がんの浸潤が粘膜下層までの早期がんは、リンパ節転移率が3.5~5.4%とされています。そのため、開腹して、十二指腸部分切除術が行われます。
十二指腸には、膵液や胆汁を流れ込ませるための消化管が接続しています。そのため、十二指腸だけを切除するというのは、難しくなります。
がんの浸潤が、筋肉の層およびそれより深くまで及んでいる場合は、胃切除術が行われます。それ以外は、膵頭十二指腸切除術が、標準術式です。膵臓がすぐ近くにあるためです。
今回のまとめ
十二指腸ポリープは、多くが良性のものとされています。1cm以下の小さなポリープは、経過観察で大丈夫なケースが大半です。
1cmを超えた十二指腸ポリープから、がんとの区別が難しくなってきます。2cm以上の大きさの十二指腸ポリープは、通常、切除されます。
十二指腸ポリープを切除したら、それで終了というわけではありません。悪性でないかどうかを確認するため、生検が行われます。病理学的診断によって、悪性のものと判明した時には、がんの治療を受けることになります。
非常に早期の場合は、内視鏡手術が行われます。がんの浸潤が進んでいる場合は、開腹手術になります。その場合、十二指腸だけでなく、胃や膵頭部の切除も必要になります。
→十二指腸ポリープの原因は食事とストレス?注意したいのは食事の摂り方!
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